大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(オ)270 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人鍛治利一の上告理由は、末尾に添えた書面記載のとおりであつて、こ

れに対する当裁判所の判断は次のとおりである。

上告理由第一点について。

原判決は、所論の事実を甲第二号証ノ二のみによつて認定したものではなく、他

の証拠と綜合してこれを認めているのであつて、原判決の挙示する証拠、殊に事件

併合前の第一審証人Dの証言及び第一審における原告B本人の供述によれば所論事

実が認められないことはない。仮りに右甲第二号証ノ二の許可証が同号証ノ一の許

可申請書に対するものではなく、從つて所論事実を認定するについて不備があつた

としても右事実は被上告人Bが係争土地を賃借占有する事実を認定するについての

間接の一事情として認定されたものにすぎず、その他の証拠によつても被上告人B

が係争土地を賃借占有した事実を認め得られるのであるから原判決を破毀する理由

とするに足りない。

同第二点について。

原判決が証拠とした証人の証言や当事者本人の供述中に所論のような相違の点が

あることは記録上認められはするが、裁判所は証言や供述の一部に多少のくいちが

いがあつても、その他の部分を採用して事実認定の資料とすることを妨げるもので

はないから、原判決には所論のような違法はない。

同第三点乃至第五点について。

所論は、いずれも乙第一号証に関する原審の判断を非難するものであつて、結局

原審の事実認定を攻撃するに帰着する。そして原判決挙示の証拠によれば原審認定

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の事実が認められないことはないから原判決には実験則違反その他所論のような違

法はない。

よつて、本件上告を理由ないものと認め、民訴四〇一條に従い棄却すべきものと

し、訴訟費用の負担につき同法九五條八九條を適用して主文のとおり判決する。

以上は、当小法廷裁判官全員の一致した意見である。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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